発表会の目標~学年ごと~
- ねいろバイオリン教室
- 6月26日
- 読了時間: 7分
更新日:6月27日

バイオリン発表会での演奏をより充実したものにするために、
そして自信を持って本番当日を迎えられるように、学年ごとの目標を確認しましょう。
貴重なコンサートホールでの学びのステージ。
”発表”だけではなく、”挑戦”や”成長”も大切にしていきましょう。
学年ごとに陥りやすい状況も記したので、各ご家庭ごとに対策を練って、上手くステップアップしていって下さい。
学年と出演回数のバランスがレアケースな生徒もいるので、出演回数の目安も記しました。
充実した経験が積めますように。
それぞれのチャレンジを応援しております。
【未就学児】
始めてのステージに立つ生徒も多いですね。
小さな手で、一生懸命バイオリンを奏でる。
親子で、ワクワクとした楽しみ、そしてドキドキする緊張も感じているのではないでしょうか。
目標:ステージを成功させよう
初舞台を成功させるために、
・たくさん繰り返し練習
・つっかえたり間違えたりしても、最後まで弾ききる練習
・衣装を着て、暗譜で弾く練習
・コンサートホールの写真などを見て、イメージをつけておく
など、本番を想定した練習をたくさん重ねていきましょう。
親子で、「できた!」「楽しかった!」「よくがんばった!」と、笑顔で終演を迎えられたら良いですね。

【小学校 低学年】
【出演2~3回目】
目標:ステージに慣れましょう
音符やリズム、バイオリンに慣れてきて、少し長い曲が弾けるようになっている頃。
そして自分より年下の新入生も入ってくる時期。
発表会も2~3回目の出演になるので、
・ステージ演奏
・演奏を間違えてしまった時の対処法
・コンサートマナー
・発表会までの練習方法
などを習得しましょう。

【小学校 中学年】
【出演3~4回目】
出演回数が増え、発表会に慣れてきて、親子で気が緩みがちな時期。
確かにステージ慣れはしてきていますが、同時に発表曲の難易度も初期より上がっているため、油断は禁物です。
そして、演奏曲のレベルやテクニックに差が出始める頃。
”かわいい”とちやほやしてもらえるタイミングが過ぎ、実力重視の年齢に入る段階です。
「まあ、今まで通りなんとかなるでしょ」と、練習・準備が甘くなり、
本番当日に焦ったり、「もっと頑張っておけばよかった…」と後悔しないようにしたいですね。
目標:より”バイオリンの演奏”らしい素敵なステージにしましょう
”舞台に立って発表する”という目標からレベルアップし、
テンポの緩急や強弱などをつけて、”曲を音楽的に演奏できる”ように仕上げていきましょう。
聴いてくださる人たちがいることも十分に理解・感謝した上で、丁寧に練習を重ねて、
今までよりも”作り込んだ音楽”を披露し、音楽的にも人間的にも大きく成長しましょう。
日々濃い練習を積み重ねておけば、本番で思ったように弾けなかった時でも、「ここまでたくさん頑張って来たから充分満足。」「次回リベンジだ!」とプラスの経験になります。

【小学校 高学年】
【出演4回目~】
以下に記載した事柄のうち、できることから意識して取り組み、自分の能力を磨き上げましょう。
我武者羅に無理やりこなしたり、無理だと悲観したりはせず、落ち着いて計画を練ってみてください。
ぜひ得意な項目はぐんぐん伸ばし、苦手な項目は少しずつ育てて、音楽だけではなく、人間的な魅力も身につけていってください。
目標:音楽と向き合い、充実した音を奏でましょう
・より高度な演奏テクニックの習得
・表情豊かに音楽を奏でる
・耳、感性、感受性、表現力
・音や曲を味わい、楽しむ
・想像力、創造性
目標:自分自身と向き合い、自分を磨き上げましょう
・集中力、忍耐力
・計画性、継続力、努力
・客観視、自己プロデュース力
目標:先生のサポートなしで、ステージに臨めるようにしましょう
・自立、度胸、行動力、積極性
・協調性、状況把握、対応力
目標:もう一度、親子でステージと向き合ってみましょう
年々発表会における立ち位置がレベルアップしています。
高学年は、後輩がたくさんいる上級生。
そして、大人への道へ続く中学生になる前の、過渡期。
学校の勉強や人間関係が複雑で大変になり、さらに思春期で心の変化や気持ちの持ち方も難しくなってくる時期。
バイオリンの発表会も、
・曲が難しくプレッシャー
・年下がたくさん。しっかりしなきゃ
・幼い生徒はちやほやされているのに…
・もう小さい子のような丁寧なサポートはないんだ
・上手だからと毎年期待が大きくなっていくことが怖い
など、今までよりもチャレンジするレベルが上がっているうえに、
些細なことも敏感に感じ取ってしまいやすくなっていることもあるかもしれません。
幼少期は何も考えずにステージで演奏出来ていた生徒も、本番の空気に飲まれて”緊張”を感じて上手く弾けなくなってしまう可能性もあります。
より本格的で立派な演奏が出来るよう、焦らず丁寧に練習を積み重ねると同時に、
緊張対策や暗譜が飛んでしまった時の対処なども、親子で練っておくと安心でしょう。
ぜひ保護者の方は、「もう慣れているだろうし平気でしょ」と思わず、あたたかく見守り、必要に応じて傍で支えてあげてください。
とても難しいチャレンジをしているので、応援と「よくがんばったね」の声掛けをたっぷりしてあげてください。
自信へとつながるいい体験となりますように。
ここが乗り越えられたら、試験や面接など人生の重要な場面で大いに役立つ
”プレッシャーの中でも、自分のパフォーマンスを発揮できる力”や
”自分の能力を信頼し、未来を切り開ける力”などが身につきますよ。
【冷静に音を奏でられる生徒】
【緊張もプレッシャーも感じずに堂々と演奏できる生徒】
目標:本格的なクラシック演奏を披露しましょう
・高度なテクニック
・会場いっぱいに鳴らす音量
・美しく深い音色
・細部まで表情豊かな音楽性
・観客の心を揺さぶる演奏
・作曲家、楽曲理解
などを磨き上げましょう。

【中学生以上】
目標:自分らしく音楽を楽しんでみましょう
学業や部活で忙しく、なかなかバイオリンの練習時間も取れなくて、音楽とどう向き合うか模索する時期。
「がんばりたいのに、両立が上手くいかない。」と悩んでしまう生徒も多いと思います。
ねいろバイオリン教室では、中学生以上は”自分なりに音楽を楽しむ方法を見つける”ことが出来たら幸せな人生が送れるようになるのではないかと思い、”無理ないステージ演奏”を尊重・応援します。
小学生以下のように、演奏テクニックや表現力の習得のためのきっちりとしたレッスンをこなさなくても大丈夫です。
結果を出す場ではなく、学業や部活の合間の息抜きや心の癒しなど、自分が”好き、楽しい”と思える音楽活動ができると良いですね。

全ての生徒・保護者へ
バイオリン演奏、そしてステージ演奏。
練習や本番は、決して楽で簡単なことではないでしょう。
だからといって、”とりあえず弾く”だけでは、折角の素敵なステージ経験の場がもったいない。
どう取り組むかで、楽しさや得られるものが大きく違います。
学校と違い、週に一回のレッスン、年に一回会う人々、慌ただしい本番当日という特殊な環境。
子どもも保護者も緊張していたり、先生やスタッフもいっぱいいっぱいだったりする中、
ステージへの心構えや、厳しい現実を教えてくれる人はなかなかいません。
それどころか、現実ではどうしても「しっかりしろ!」「本番当日のハプニングは自分でなんとかしろ!」とギスギスしてしまいがち。
そこで今回、
発表会当日に状況を悟り、感情に飲まれ、ショックやパニックにならないよう、注意点もまとめました。
演奏テクニックや人前での発表力を着実に身につけていけるように、
取り組みやすいように段階に分けて、学年ごとの目標に落とし込みました。
知っておけば、対策を練ることができる。
心配・不安・恐れるのではなく、
良いステージにするために、
後悔のない舞台にするために、
しっかり準備をして本番のひとときを楽しみましょう。
ぜひ毎年ぐんぐん成長し、
達成感や満足感、喜びや学びが得られるステージを目指してください。
ひとりひとりの努力と挑戦に、大きくあたたかな拍手をお願いいたします。
保護者の方は、
生徒が安心して舞台で1人で弾けるようにサポートしてあげてください。
ご友人、ご親戚の方は、
たくさん喜び、たくさん褒めてあげてください。
みんなでいいステージ・いい思い出をつくりましょう。
聴きたいのは、生徒一人一人が持つ能力を、全力で発揮した本気の音色。
生徒たちの今年の演奏も、楽しみにしております。
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