暗譜が苦手、心配。
なかなか覚えられない。
暗譜が飛んだらどうしよう。
このような不安はありますか?
発表会に向けて、暗譜のコツをまとめました。
自身を持って堂々と演奏が出来るようにしたいですね。
■何回も繰り返し練習をする
子どもは特に、何度も繰り返しているうちに、自然と覚えてしまう人が多いと思います。
まずは、弾く回数を増やして、頭や指、耳や手に定着させましょう。
■短く区切って覚える
一度に最初から最後まで全て覚えようとせず、短いフレーズから覚えていけば、暗譜のハードルがぐんと下がりますね。
■曖昧な個所を確認する
何となく弾き続けている箇所は、いつまで経ってもしっかりと覚えられません。
一旦立ち止まって、音やリズム、指番号やボーイングを細かく確認しましょう。
■楽譜を画像として記憶する
演奏しながら、頭の中で楽譜を追っていきます。
ぼんやりと楽譜の全体像が思い浮かぶだけでも、心強いと思います。
今、2ページ目の最初を弾いている。
ここにはフォルテが書かれている。
など、記憶を確認しながら演奏を進めていくことが出来ます。
■音源を何回も聴く
何度も聴いているうちに覚えてしまうこともありますね。
自宅や車の中などの日常生活内で音源を流したり、楽譜を見ながら聴いたりしてみましょう。
同時に、ピアノ伴奏パートも聴いて覚えましょう。
■歌って覚える
ドレミや指番号で歌うことで、曖昧に何となく弾いていた部分も、明確に確認しながら覚えることが出来ます。
■好きな個所を増やす
好きなメロディーや面白いリズムなど、お気に入りのフレーズは覚えやすいですね。
自分ではなかなか好きな部分が見つけられない場合は、ご家族や先生にお気に入りのフレーズを尋ねてみても良いですね。
楽しく覚えられ、曲もより好きになり、思いのこもった良い音が奏でられます。
■色んな場所から弾き始める
曲の途中から弾き始めます。
最初から通す練習だけだと、途中で暗譜が飛んだ時に立て直せない可能性があります。
真ん中のブロックから、最後のブロックだけ、など、分けて練習をしましょう。
中間や終わりは記憶が曖昧になりやすいです。
更に、練習番号ごとや、何となく選んだ適当な場所など、ありとあらゆる色んな箇所から弾いてみましょう。
本番の時に、しっかりとした記憶で、安定した演奏が出来るようになります。
■暗譜が飛びやすい場所を把握する
何回も暗譜で練習をしていると、暗譜を間違えやすい場所が見つかると思います。
その部分をまずは発見し、確認して覚えましょう。
■曲の構成を確認する
数回同じフレーズが繰り返される時、今何回目を弾いているのか分からなくなってしまう人は多いですよね。
曲の作りを確認・理解をして、一回目はこう。二回目はこう。と頭に刻み込みましょう。
演奏する時も、今何回目なのかを意識しながら弾きます。
■楽譜をこまめに確認する
暗譜で弾いてばかりいると、間違えて覚えてしまっている時があります。
本番直前に気がつくと焦ってしまうため、普段からこまめに楽譜を確認しましょう。
■暗譜が飛んでも最後まで弾く練習をする
楽譜をチラ見したり、周りの人がヒントをあげたりしてはいけません。
発表会の本番では、1人で何とかしなくてはなりません。
その状態を事前に体験しておくのです。
もし、暗譜が飛んでしまったら、焦らずに弾ける場所から、何とか最後まで弾ききりましょう。
■暗譜が飛んだ場合の対策を立てておく
もし暗譜が飛んだら、ここから弾きなおす。
ここからピアノ伴奏と合流する。
など、事前に対策を練っておくと安心です。
■ピアノ伴奏を覚える
ピアノの伴奏があるため、伴奏パートも音源を聴いて覚えておきましょう。
暗譜が曖昧でも、伴奏がヒントになり、弾きやすくなることもあります。
また、伴奏を覚えていないと、逆に分からなくなって焦る場合もあります。
本番で暗譜が飛んだ時には、伴奏の先生がメロディを弾いて教えてくれる場合もあるので、落ち着いてピアノが聴けると良いですね。
■間違えても堂々と演奏を続ける
間違えてしまっても、ピアノの先生が合わせて下さいます。
主役はバイオリンです。
生徒がこの先どうしようと迷うと、伴奏者も迷ってしまいます。
ピアニストを引っ張るつもりで、何とか演奏を続けましょう。
堂々と演奏をしていたら、観客は間違いに気がつかないこともあります。
■伴奏者に感謝の気持ちを持つ
発表に協力して下さるピアノ伴奏者への、感謝と敬意を忘れないようにしましょう。
間違えても合わせてもらえる、と言っても、いつ何が起こり、どこに飛ぶか分からない子どもの伴奏はとても気を遣いますし、難しいものです。
一緒に演奏して下さる方がいると思うと、暗譜の練習にも身が入りますね。
■暗譜で発表会ごっこをする
発表会の本番を想定して、暗譜で最初から最後まで通す練習をします。
暗譜が飛んでも、やり直しをせず、周りも口出しをせず、何とか最後まで弾ききる練習をします。
暗譜が曖昧な個所が分かれば、そこを重点的に練習すれば良いですね。
■誰かに楽譜を見ていてもらいながら、暗譜で演奏をする
自分で暗譜の練習をしていると、間違えて覚えていることに気がつけない場合があります。
楽譜が読める人に楽譜を渡し、暗譜が曖昧な個所を確認してもらいましょう。
■音楽と音色に集中する
「暗譜が飛んだらどうしよう。」
このような恐怖に囚われてしまうと、なかなか抜け出すことが難しいです。
しかし、上記で暗譜が上手くいかなかった場合の対処法も身につけました。
「暗譜が飛んでも何とか最後まで演奏が出来る!」
このような自信と安心に変えましょう。
また、暗譜の不安にフォーカスしてしまい、音楽に集中していない状態とも言えます。
音楽や音色によく耳を傾け、没頭しましょう。
音楽が、不安や恐怖から救ってくれます。
■本番の時は、舞台袖に楽譜を持っていく
演奏前に、ふともう一度楽譜を確認したくなる時があります。
確認事項がなくても、これまで共に頑張ってきた楽譜が手元にある事は、お守りのような安心感があります。
■本番直前に、楽譜を見すぎない
じっくり楽譜を見てしまうと、
覚えていなかったこと
間違えて覚えている箇所
暗譜は正しく出来ているのにメモ書きがおかしい
今まで気がつかなかった何かに気がついてしまった時に焦ってしまいます。
■最後に
暗譜での演奏は嫌だな。怖いな。
そんな風に思う人も多いと思います。
しかし暗譜での演奏は、楽譜を見ながらの演奏よりも集中力が増すため、非常に迫力や説得力のある、感動的で充実した演奏が出来る可能性も高いです。
発表会は、1音も間違えずに、完璧に正確に弾くことが目的ではありません。
年に1度の大きなステージ。
暗譜に縛られず捕らわれず、一年間積み上げてきた練習の成果と、自分が持つ音色と曲の素晴らしさを、思いきり表現してのびのびと演奏しましょう。
素敵な演奏が出来るよう、応援しています。
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